家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。
ムク垢材と集成材
乾燥にかける費用
ではどのように乾燥させるのでしょうか。
乾燥には、天然乾燥と人工乾燥をはじめとして、
いくつかの方法があります。
天然乾燥では、
乾燥させる前に木場などで水に浸け、
樹脂分を水に置きかえてから乾燥させます。
20%以下に乾燥させるためには、
少なくても1年以上の時間がかかります。
人工乾燥であればもっと早く乾燥できます。
湿度によって100度以上に温める高温乾燥、
50度以下の低温乾燥、その中間の中温乾燥があり、
蒸気式と除湿式、減圧式などがあります。
当然、それだけの設備も必要とし、
木材を乾燥させるのにはコストがかかります。
また、柱材よりも梁材の方が
大きな断面を必要とするので、
乾燥はより難しくなります。
木材には節の状況や強度など、
さまざまな等級があって価格がちがいますが、
じつは含水率によっても
大きく価格買いが違います。
ムク材と集成材
ここで、ムク材とよく比較されることのある
エンジニアリングウッドである
集成材について考えてみましょう。
じつは集成材とは、
より乾燥された材を得るための技術でもあると
考えることができます。
たとえば、集成材をつくるのに、
厚さ3㎝ほどのラミナをつくりますが、
こうした小径材にすると乾燥のための
エネルギー量と時間が短縮できます。
つまり、
集成材は上手に乾燥させるための
木材の技術なのです。
逆に接着工程のある集成材は、
乾燥させなければ製造できません。
そして乾燥させるほど
木材の形状寸法も安定するので、
管理された木材になることも利点です。
でもムクの木に比べれば、
集成材を生産するためには、
製材や接着など余分な工程とコストがかかります。
それを考えると、無垢材よりも集成材の方が、
価格が高くなって当然のことです。
ただし、集成材と同程度の含水率にしようと思えば、
ムク材も同様以上に価格が高くなります。
本日はこれまでです
おうちのはなしからでした。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。