家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。
すぐの木
適材適所とは、
木材の特性を生かした使い場所から始まった言葉です。
それだけ、木材も樹種によってさまざまな特性があります。
そんな中で「すぐの木」と呼ばれた樹木があります。
そう、日本人にとってはとても身近なスギの木です。
ほかにも、レバノンの国旗に描かれているのは
レバノン杉であり、
近国のトルコも造船に使われる
トルコ杉が有名なのですが、
じつはスギではなく松の一種とされています。
スギは日本に固有の木種で、
学術名もクリプトメリア・ヤポニカといい、
「日本の隠された宝」という意味の名前です。
この日本のスギの語源となっている「すぐ」とは、
どんな意味なんでしょうか。
日本の初期の時代から、
スギは植林によく使われて、
成長が早く、すぐに使うことができる樹木でした。
残念ながらスギの木の根は、
深く地中に伸びないので、
防災のために植林するのには足りず、
木材として使用することが第一の目的であったはずです。
あるいは、
まっすぐに伸びてくれるので、
船や建物を建造するのに重宝される木でもあります。
さらにほかの樹種と比べて、
ねじれが少なくまっすぐに割くことができる木です。
現代のような機械工具がそろっていない時代には、
割くようにして板が取れるのは貴重です。
曲げても折れないので、
曲線の船をつくるのにも最適でした。
このスギに対して
溶岩台地に真っ先に生えるカラマツは、
ワイヤーのようにねじれて成長している樹木です。
ですから板状に製材してから
乾燥させてから使うことを考えると、
比較的ねじれないで成長しているスギほど
使いやすい木はありません。
このスギが、
日本中の山々に木材として
使う適齢期を迎えて眠っています。
脱炭素の時代に向けて、
できる限り有効活用して、
若い樹木への植え替えを推進する必要に迫られています。
本日はこれまでです
おうちのはなしからでした。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。