家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。
経済と住宅
経済指標が語る家づくり
世界はグローバル経済でつながり、
安全保障や地政的な面まで
複雑な関係性を持って動いています。
そんな経済の動向と、
日本の一家族が家を建てることは、
まったく無意味でもありません。
コロナ・パンデミックに見舞われた
経済活動の中における、
日本の住宅事情を
分析してみたものを見ていきましょう。
経済と住宅ローン
このような状況の中、
住宅取得にむしろ不利となる条件が
2つ発生しています。
いづれも住宅ローンにかかわることで、
ローン減税の減額と、
ローン金利の上昇傾向です。
これまでは、消費増税などの経済対策の一環として
進められてきた住宅ローン減税ですが、
すでに1%から0.7%への低減が決まりました。
消費増税の影響力低減や、
景気回復策として進められてきた
住宅ローン減税ですが、
想定以上に住宅ローン金利も下がり、
逆ザヤになることが指摘されきました。
たとえ現金を持っていても、
住宅ローンを組んだ方が金利負担以上に
減税されることがあるのです。
それだけ住宅取得者に有利な条件がそろっていました。
0.7%以下で住宅ローンを組むことができるのであれば、
まだ可能性は残されています。
しかし、
ここにきて住宅ローンの金利も上昇傾向にあります。
住宅ローンの金利というのは、
長期金利と連動しています。
政府と日本銀行が定めている低金利政策は
短期金利なので、直接的な政策で
長期金利を決めることはできません。
長期金利に影響を及ぼすのは、
国債の価格です。
国債が高く買われると長期金利は低くなり、
国の信用が失われると
国債価格が安くなり長期金利は上がります。
コロナ・パンデミックにより、
世界中の国が国民の生活を守るために
支援を行いました。
その資金には国債を発行するしかありません。
さらに経済支援のために、
金利を下げてもいます。
もっとも大事なのは、出口戦略です。
そうでなくても経済が停滞し消費が減り、
資金が余っているところに、
流通が滞ることでインフレが起きています。
そこで、アメリカではすでに
金利引き上げが噂されています。
金利が上がると、債券への資金が引き上げられ、
国際価格が安くなり、
住宅ローンにかかわる
長期金利が上がることになります。
現実に6年1ヶ月ぶりに
10年国債の利回りが許容変動幅上限に迫り
日本銀行の介入がニュースになっています。
コロナ・パンデミックの影響は、
住宅需要を引き出すだけではなく、
こうして間接的に住宅取得者への影響を与えています。
どうやら、
少しずつ住宅を建てるのに
厳しい時代へと向かい始めているようです。
本日はこれまでです
おうちのはなしからでした。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。