家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。
その「ゼロエネルギー住宅」、
本当に環境にやさしいですか?
将来の省エネ基準を見越した
家づくりをすることの重要性を
過去の事例をもとに考えてみます。
2011年に新たな省エネ基準が設定される前は、
2009年に施行された
「長期優良住宅」が住宅建築の指針でした。
日本の住宅はこれによって初めて、
耐久消費財から資産の方向へ舵をきったのです。
「長期優良住宅」として認められる性能項目は、
以下の9点とされていました。
①劣化対策、②耐震性、
③維持管理・更新の容易性、
④可変性、⑤バリアフリー性、
⑥省エネルギー性、⑦居住環境、
⑧住戸面積、⑨維持保全計画。
住宅性能表示制度に則り、
それぞれの項目について等級が定められました。
そして長期優良住宅の認定を受けると、
税金が減免されたり、
住宅ローンのレートが緩和されたり
するなどの恩恵が受けられます。
認定してもらうためには施主がお金を払って
エントリーする必要があるのですが、
手続きが大変で費用も高い。
結局はハウスメーカーが
代行する場合がほとんどでした。
1800万円で売れる家に1900万円の値段をつけ、
実際には100万円を申請費用に
充てるようなケースもあったといいます。
各項目に設けられた等級の数値は、
当時でさえ世界最低レベル
といわれたほど緩いものでした。
今ではさらに時代遅れになっています。
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの三つの条件
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの定義は、
住居の断熱性を高め、
省エネ性能をよくし、
太陽光発電などでエネルギーをつくり出し、
年間の
一次エネルギー消費量(空調・給湯・照明・換気など)の
収支をプラスマイナスゼロ、
またはプラスにする住宅のことです。
具体的にいえば、
内部の熱を逃がしたり
外から取り込んだりしない建物自体の断熱性能と、
少ないエネルギーで効率的に
冷暖房を行うシステムと、
太陽光発電などのエネルギー創出の三つです。
以前は、
太陽光パネル発電に
力を入れているだけの住宅も
ゼロ・エネ住宅と称することができました。
しかし2015年12月に経済産業省(経産省)が
新しい定義を打ち出し、
断熱性・省エネ性能・エネルギー創出の
三つのバランスが取れていないと、
ゼロ・エネ住宅と呼べないことになりました。
太陽光発電で創出したエネルギーを、
高い断熱性で有効に活用できる
省エネ性能を備えた住宅が、
これからのスタンダードになっていくはずです。
本日これまでです。
トクする家づくり損する家づくり からでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。