家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。
太陽光発電について
東京理科大学工学部電気工学科
植田 譲 教授へインタビュー
既にシステム価格は電気代を下回る
気象条件も日本は良好
太陽光発電の課題としては、
コスト、気候や地域の特性、
廃棄物などがよく上げられるが、
本当にそれらは課題なのか。
太陽光発電システム技術が専門の
東京理科大学工学部・植田譲教授は、
長期的にはすでにシステム価格が
電力料金を下回っているうえ、
悪条件とされる状況でも
一定の発電量は期待できると話します。
—-日本には積雪地など、
明らかに太陽光発電が
向いてないような地域もあるが?
太陽光発電システムの定格出力は、
強い(1kw/㎡)日射と、
モジュールの温度25℃で計算する。
しかし、
そんな条件下で使うことは、
現実的にはほぼない。
重要なのは、
年間を通じてどれくらいは発電するかです。
日本国内における
1年間(8760時間)の日射量を、
基準となる強い日射量に
換算すると(等価太陽日照時間)、
太平洋側の地域で1300~1500時間に相当します。
設備利用率にすれば15%程度ですが、
そもそも夜は発電できないし、
雨の日だってある。
太陽光で発電するという本質を考えれば、
ごく普通の数字です。
世界を見ても、
砂漠に近い中東でも
年間3000時間は越えないし、
逆に寒いアラスカでも1000時間。
日本で最も日射が少ない知床岬(北海道)でも
1200時間にはなる。
太陽光発電は、
決して日本の気候に
向いていないわけではありません。
—-都市部の狭小地だと、
発電効率が落ちるのでは?
家づくりに携わる方なら
ご理解いただけると思いますが、
いくら土地が狭くても、
一年中、日が当たらず、
洗濯物も乾かないような家は、
住環境として今本的な問題があり、
そう多くはつくられないはずです。
つまり、
多少なりとも日光が当たる家の方が多い。
都市部では、
隣のマンションのせいで
午前中は日が当たらない、
というケースも多いのは否めません。
確かに発電量は減るが、
しかし1~2得有設備利用率が落ちても、
十分な発電量が得られる。
屋根形状や方位でも差は出る。
南面前面にパネルを設置する場合の
発電量を100%とすると、
寄棟屋根で東西南の
3面に載せた場合で89%、
東西面に設置した場合で
82%程度となる。
段付き屋根で
パネルに影が落ちても発電量は減る。
ただ、
設備利用率が2割落ちるから
ダメだと思うのではなく、
発電コストが2割上がるぐらいで済む、
と考えてほしい。
2割上がったとしても20円は切る。
現状で
CO2をたくさん出している電気を、
系統から27~28円で買うよりも安い。
—-パネルの寿命が尽きて、
廃棄する際に環境への負担が増えるのでは?
今、業界をあげて太陽光のパネルの
リサイクル技術の開発が進んでいる。
ガラス、アルミ、電線などに分別して、
たとえばガラスならガラスとして
ダウンサイクルすることが可能。
先進的な処理業者は、
既に太陽光パネルの
受け入れ態勢も整えている。
今後10年で態勢が整えば、
環境負荷を最小限に抑えられるはず。
最も効果的な解決策は、
できる限り長く使い続けることだ。
20年もすれば効率は、
新品の8~9割にはなるだろうが、
発電できなくなるわけではない。
点検して、必要があれば部品も交換して、
20年以上使い続けることを推奨する。
THE SHINKEN HOUSINGからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。