家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
太陽光発電
正しく知ってかしこく暮らす
東京理科大学
工学部 電気工学科
植田 譲先生
太陽光発電は電気代よりも安い?
「元が取れない」は過去の話
太陽光システムは
圧倒的に安く環境にも優しい!
お金のこと、気候や地域性のこと、
将来のこと
太陽光発電にまつわる様々な疑問を、
太陽光発電の専門家である
植田譲先生(東京理科大学工学部電気工学科教授)
に聞いてみました。
__都市部の狭小地だと、
発電効率が落ちるのでは?
いくら土地が狭くても、
一年中日が当たらず洗濯物も
乾かないような家は、
住環境として
根本的に問題がありますから、
そう多くはつくられないはずです。
つまり、
多少なりとも日光があたる家のほうが
多いはずなんです。
都市部では、
隣のマンションのせいで
午前中は日があたらない、
というケースも
多いかもしれません。
こうなると確かに
発電量は減ります。
しかし1~2割、
設備利用率が落ちたとしても、
十分に発電はできます。
屋根形状や方位でも、
発電量に差は出ます。
南面前面にパネルを設置する場合の
発電量を100%とすると、
寄棟屋根で東西南の3面に
載せた場合で89%、
東西面に設置した場合で
82%ぐらいになります。
段付き屋根で
パネルに影が落ちても
発電量は減ってしまいます。
ただ、
設備利用率が2割落ちるから
ダメだと思うのではなく、
発電コストが
2割上がるぐらいで済む、
と考えていただきたいですね。
2割上がったとしても
1 kWhあたり20円は切ります。
CO2を
たくさん出してつくられる電気を
30円で買うよりも安く済みますよ。
__パネルの寿命が尽きて、
廃棄する際に環境への負担が増えるのでは?
今、業界をあげて
太陽光パネルのリサイクル技術の
開発が進めています。
ガラス、アルミ、電線などに分別して、
たとえばガラスならガラスとして
ダウンサイクルすることが
可能になっています。
先進的な処理業者は、
すでに太陽光パネルの
受け入れ態勢も整えていますから、
今後10年で体制が整えば、
環境負荷を
最小限に抑えられるはずです。
廃棄問題の最も効果的な解決策は、
できる限り長く
使い続けることにつきます。
確かに20年もすれば、
効率は新品の
約8~9割にはなるでしょうが、
発電できなくなるわけではありません。
点検して、
必要があれば部品も交換して、
20年以上使い続けることを
推奨します。
__既存住宅にも
太陽光は設置できますか?
さまざまな屋根の形に対応できるよう、
小形や三角形のパネルが
メーカーから発売されていますし、
発電効率も
昔よりぐんと向上しましたから、
既存住宅でも4kWぐらいは
搭載できるのではないでしょうか。
新築より割高になりますが、
十分電気代を節約できるはず。
停電時だって
電気を使えるようになるし、
環境にも優しいです。
優先順位としては
耐震性や断熱改修のほうが
上でしょうけれど、
もし南向きの屋根があれば
ぜひ設置を検討して
いただきたいですね。
それから、
これは新築でも同じですが、
長くお付き合いできる、
地元の工務店に依頼することです。
どこかが故障してそのまま放置、
では発電できません。
ちゃんと面倒を見てくれる人が
いるからこそ、
太陽光発電の
効果が発揮されるのです。
Shinken Press2022 からでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。