家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

災害の記録

3大随筆として有名な

『方丈記』ですが、

じつは原文そのものは

たった四段しかありませんでした。

15分ほどで読み切れるほど

短いものです。

それでもなお、

現代まで残されているのは、

内容がセンセーショナルで

あったからなのでしょう。

その中でも、

身につまされて感じられるのは、

特に第二段に書かれている

ことではないでしょうか。

じつは、

第二段に書かれているのは、

当時の災害の記録です。「

災害」とは書かれないで、

「世の不思議」と記しています。

古文で書かれた文言でも、

その災害の脅威に無常観を

抱かざるを得なかった気持ちが

伝わってきます。

冒頭には、

安元三年の京都の大火です。

1977年4月28日の

風の強い日に、

東南より火が出てきて

西北に至るとあります。

朱雀門・大極殿などの建築物が、

一夜のうちに塵灰になった

とあります。

マウイ島の大火災を思い起こします。

3年後の治承四年卯月には、

辻風が起こりました。

すじ状に吹き抜けたことが

想像できるので、

現代でいえば

竜巻であったと思われます。

ひとつとして破れざるはなしとあり、

すさまじい地獄の業の風と

記されています。

続いて、

2年連続で春夏は日照り、

秋は大風・洪水で悩まされました。

飢餓の惨状は、

今の私たちには想像もできません。

そして40年ほどの歴史を

さかのぼって、

長承のころには、

大地震が起きています。

地震に加えて、

「海か傾きて陸地をひたせり」

とあるのは、

間違いなく津波のことです。

現代の私たちの時代も、

長明と同じようなニュースが

毎年流れています。

850年前の新聞だと思って

『方丈記』第二段を

読んでみてください。

この自然災害があって、

日本の文化が

生まれてきたのだと思います。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。