家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
木材の歴史
人類を支えてきた木材
地球という星の上で、
さまざまな生物が進化を遂げ
今の姿に到ります。
小さな葉緑素を持った生物が
やがて植物へと進化し、
さらに樹木として成長し、
多くの陸地で森を形成しています。
この生物としての
樹木の進化の歴史もさることながら、
人類と関わり木材として使われてきた
歴史を考えると、
どれだけ多くの恩恵を
人類が樹木から受けてきたかを
知らされます。
そして、その木材を使って、
私たちは家を建てています。
あらためて木材の価値を
かみしめておきたいと思います。
木材を炭として利用
この銅斧も木材の力を借りなければ
つくることもできません。
木材としての木は、
200℃を超えると分子が蒸発して
酸素と反応し炎が上がり、
これを火として利用しています。
その後、
細胞壁が完全に分解すると、
最後に炭素だけが残り
炭となります。
この炭は
480℃以上になって
酸素と反応して燃焼しますが、
蒸発するものは
すでにないので煙も出ず、
乾燥木材の2倍の
エネルギー密度を持っています。
この熱を集めることができて初めて、
銅を溶かすだけの熱が得られます。
つまり、
銅斧があるということは、
木材を炭として燃焼させる技術を
習得していたということです。
こうしてできた銅斧は、
何に使ったのでしょうか。
こうした分厚い刃できるのに
最も適しているのは樹木です。
じつは石器時代の
分厚い磨製石器も、
木を伐り倒すために
使われていたと考えられます。
現に石器から樹木由来の
シュウ酸の結晶が
検出されています。
細い刃では、
当てた木に食い込んでしまい
逆に時間がかかってしまうのです。
そのころには、
家にも壁を立てるようになり、
金属器の製造を含めて、
大量の木材を必要とするように
なっていました。
木を炭にして燃やすことで、
木を伐り倒すための道具を
作っていたということです。
いかに木材と一緒に
人が進化してきたかわかります。
その木材を効率良く得るために
萌芽更新という
手法も生み出します。
萌芽更新は
炭焼きには欠かせない技術です。
さらに炭を使って
高温の技術を得ると、
青銅器や鉄器を
作れるようになります。
銅よりも固い金属を
使えることで、
鑿などの刃具を
作れるようになると、
さらに木材加工技術が上がり、
家だけではなく
大型の船や車輪が
木材でつくれます。
これらのものが、
どれだけ人の生活を
豊かにしてきたか
想像できるかと思います。
私たち人類の進化は、
木材に支えられてきた
歴史といっても過言ではないでしょう。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。