家づくりの流れ
❶ 家づくりをはじめましょう!
家づくりノートを作りましょう
まずはなんでもいいので一冊のノートをご用意ください。それに自分たちがつくりたい家について、思いついたことをどんどん書き込んでみましょう。
ひらめいたこと、疑問や要望、参考のインテリアなど、書き込むうちに本当につくりたい家はどんな家なのか見えてきます。
現場見学会へ行ってみましょう
現場見学会は住宅展示場に行くことではありません。
実際に建築途中の家や、引き渡し前の完成物件を公開するものです。現場見学会に行くことによって、住宅会社の雰囲気がわかったり、自分が作る家のイメージがしやすくなったりします。
住宅展示場の豪華な家とは違うことを認識し、地に足のついた計画を立てられるよう勉強しておきましょう。
❷ 資金繰りを考えましょう!
住宅ローンを味方につけましょう
たいていの方は家づくりに必要なお金を、民間の金融機関と住宅金融支援機構から住宅ローンを組むことになります。
ローンを組むのは一瞬ですが、返済にかかる期間はかなりの長丁場です。一生に一度あるかないかの金額を借りることになるわけですが、それ相応の自覚を持って臨めば、何も恐れることはありません。
そのために、まずは必要な情報を準備し、現在の自分に合ったタイプのローンを選び、上手に付き合っていきましょう。
返済額は身近な計算からはじめましょう
住宅ローンを組もうとする時、まず考えなければいけないのは、今の自分の生活で月々いくら返済していけるか、ということです。
借りる総額を考えてから月々の返済を考える方がいますが、それは逆です。
無理のない資金計画のためには、月々自分が返済できる金額を考えて、そこから借りる総額を出さなければなりません。
大切なのは現在の生活がずっと続く保証はどこにもありません。ボーナスや退職金はあてにしない方が無難です。教育費や万が一のための貯蓄にまわす額なども考え、月々の返済は余裕を持った金額で設定しましょう。
❸ 土地探しをしましょう!
情報を仕入れましょう
良い土地を手に入れるためには、“誰よりも早く情報を仕入れ一番に申し込む”これが鉄則です。
そのためには、不動産業者と仲良くなり、強い味方になってもらいましょう。
またもう一つ情報収集の場としてオススメしたいのが、地元の工務店です。工務店は不動産業者との付き合いが深いので、いい土地情報が自然と入ってきます。
工務店から情報を得る最大のメリットは、希望の家づくりに合った土地はどういうところか教えてくれることです。
❹ 施工業者選び
ハウスメーカー
ハウスメーカーは家を建ててくれる会社と考えられている方が多いようですが、実際にはハウスメーカーが発注する工務店です。
したがってハウスメーカーの利益だけではなく工務店の利益も含まれますので、当然割高になります。しかし大手ハウスメーカーならではの工法や部材には、お金をかけて研究した最先端の技術が活かされたものなどもあります。
家づくりのために時間が取れない、お金は払うから全て任せたい、こんな方は大手ハウスメーカーが向いているでしょう。
工務店
家づくりを依頼するのに一番理想的なのは、地域に深く根ざしている工務店です。
その地域の特性や環境もよく理解していますし、家を建てた後も修理やメンテナンスはもちろん、不具合を感じて小さな工場を頼みたいときなども気軽に頼めますし、対応が素早いところも魅力です。
そしてやはり特筆すべきところはハウスメーカーや設計事務所に比べて価格が安いところです。対応の早さ、確実さ、技術面などから見ても、地域密着型の工務店が一番頼りになるのではないのでしょうか。
設計事務所(設計士・建築士)
こだわりのデザイン住宅や最先端の流行を取り入れた個性的な住宅を作りたい方は、個人の建築士や設計事務所が良いでしょう。
ただし建築士に依頼した家は何よりもデザインが優先されますので、機能的には犠牲になってしまう面も覚悟しなければなりません。設計事務所に頼んだ場合は別途工務店も選ばなければいけません。
特別なデザインの家を作るわけですから、部材なども取り寄せなどが多く、どうしても工事費は高くなります。設計事務所に設計頼んだ場合、費用は建築費の約1割は必要と見ておきましょう。
価格や実用性よりもとにかくハイセンスな家、他のどこにもないような家に住みたい、という方にはオススメです。
❺ 打ち合わせはじっくり話しましょう。
多くても三つの業者に絞る
「せっかくだからたくさんの見積もりを比較したいわ」という方もいますが、見積もりを出してもらうためには、1社ごとに密に打ち合わせをしなければななりません。
1時間2時間で終わるものであれば、何社でも試してみる価値はあるかもしれませんが、家丸ごと1軒の設計図を作りながら打ち合わせをしていくわけですから、1社で1ヶ月はみてください。
家族会議の内容をできるだけ具体的に伝える
まずは家族会議でとことん話し合った内容を、施工業者(担当者)になるべく具体的に伝えます。一通り全ての要望を伝えたところで、施工業者にまずは最初のプランを提示させてください。
3社とも予算を超えた概算見積もりとプランを提示してくるはずです。そのプランを参考に、どこの会社が自分たちの要望をちゃんと聞いてくれるかを判断しましょう。要望がまったく無視されているか、それともできるだけ叶えようとしてくれたものかがわかるはずです。
この段階で自分の要望とプランが要望が合っていれば、こちらの予算を提示しましょう。要望が合ってなければもう一度要望を伝えて修正してもらい予算を提示します。予算オーバーであればどこを変更すれば予算内に収まるか検討してもらってください。
絶対に忘れてはならないのが議事録を取るということです。人の記憶は曖昧ですので必ず何らかの形で議事録を残すようにしましょう。
契約は慎重に
契約前にもう一度、今までの打ち合わせ議事録、設計図、仕様書、見積もり金額、一つ一つ確認してください。
全てに納得し、了解するまでは決してハンコを押してはいけません。一生に一度の高額の取引です。今後のあなたと家族の生活を左右する契約です。家族のみなさんにも、何か不満が残っていないか、言えずにいたことがないかなど、必ず全員の最終確認を取ってください。
❻ いざ、施工!
地鎮祭と地縄張りとご近所挨拶
工事の無事を祈ると同時に、この土地でつつがなく暮らせるよう、土地を清め、氏神様へのご挨拶をする地鎮祭をしましょう。
地鎮祭を行う日取りは基本的には大安が良いとされています。早めに神社へ連絡をして日取りを決めておきましょう。式自体の段取りは、施工業者と神主さんにお任せしましょう。
お供物は施主が用意します。主にお神酒、米、塩、水、野菜や果物、魚などですが、地域によりますので神主さんに相談してください。
地縄張りは地鎮祭の前後に行われ流、敷地内に縄を張り、建物の位置確認をする作業のことです。
ここで初めてお隣のお宅との境界線や建物の間隔、玄関から道路の位置などを立体として把握できることになります。上下水道のルートなども、図面と見比べながらよく確かめておきましょう。
もう一つ忘れてはならないのが、ご近所への挨拶です。工事の騒音でのご迷惑や安全面での注意も必要になってきますので、末長く付き合っていくことになるご近所の皆様に千円程度の手土産を持ってご挨拶にいきましょう。
着工と竣工
いよいよ本格的に工事が始まります。
現場の様子をぜひ見に行ってください。現場を見て感じた不明点や疑問点は、現場監督か施工会社に確認をとりましょう。
基礎からしっかりと造られていき、外構工事が終わるといよいよ竣工となります。その後最終検査があり、クリアするといよいよ引き渡しとなり、待ちに待った新生活が始まります。