家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
住まい文化の栞
土間から生み出されたもの
日本文化に根付いています。
でも、
い草を使って作られた
畳のような特有の材料が、
土間に使われているわけでは
ありません。
土を固めた日本の土間ではなく、
石やタイルを張った
今風の土間床は
どこの国の住宅にもあります。
それでも土間が、
日本の文化の象徴といえるのは、
畳と同じ
上足の文化の中にあって、
履き物を脱いではだしになり、
時にはごろりと横になる
座敷の空間の側にある、
下足の生活空間を
土間と呼んでいるからです。
それは一段上がった座敷と
区別された用途の空間であった
ということです。
そして、
日本人は土間を生活の中で
大切にしてきました。
逆に日本の住まいの中で、
明確な土間を持たなかったのは、
支配者階級の武士の家と、
士農工商にも含まれない
長屋暮らしの町人の家です。
農家には家事だけではなく、
家畜や農作業の場として
立派な土間があり、
商家には客を迎える店、
工人の家には
作業場や製品を置く作業場が
土間でした。
このように考えると、
生活の中に職があり、
コミュニケーションを保つ場が
土間であったということです。
侍や町人は、
現代でいうサラリーマンのように
企業勤めに通う身分であり、
農工商の職を支えていたのが、
土間であったということです。
そして日本人は、
職も大切にしてきました。
創業200年以上の長寿企業は、
アメリカや中国では
10社前後しかありませんが、
日本には
3000社以上もあります。
この職を守る伝統は、
日本人の特性である
丁寧で繊細な仕事ぶりや、
勤勉さ、
そして人をもてなす心配りを
培ってきました。
その場が、
土間なのです。
現代住宅の中にも、
趣味やペットとの
コミュニケーションの場として、
土間を見直すのも
よいかもしれません。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。