家づくりこぼれ話!

こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。

 

 

平屋でないかぎり、階段はどの家にもあるものです。

 

 

よほど危険を感じるほど急な階段でなければ、

気にとめることはないかもしれません。

 

 

しかし、家づくりの中でも特に設計面では、

じつはとても重要なポイントになっています。

階段のことを話します。

 

 

階段のはなし

 

 

ある日、工事現場で働いている

大工さんに、貴重な話を聞きました。

 

 

今は、後を継ぐ息子さんに技を伝えながら、

一緒に働いています。

 

 

「このおうちは、とても楽しみにしている

 

現場なんです。

 

これから造る階段が腕の見せどころで、

 

息子と一緒にやろうと思って、、、」

 

 

重ねて聞いていると、

家の工事にもすっかり工業化や

システム化が進んでいると感じられます。

 

 

木材を仕入れて建前までに

大工が刻んでいた木組は、

今では工場でプレカットされて現場に搬入されます。

 

 

面倒なタイル割を考えて

下地を組んでいた浴室も、

ユニットで運ばれて

据えつけるだけで終わっています。

 

 

プレカット材はコンピューター内の仮想空間で

仮に組み上げられ、

 

 

一体となったユニットバスは

水漏れの心配も少なく、

間違いなく住宅の品質は向上しています。

 

 

その代わり、

大工の技の見せ所は少なくなっているのです。

 

 

その他、昔から大工の技量に任されていた

部位に床の間があります。

 

 

不整形な床柱に、

材種の違う落とし掛けや長押・床框を

組み合わせるなど、

複雑な技能を必要とします。

 

 

しかし、床の間をつくる家も

極めて少なくなりました。

 

 

そのなかで、

大工の残された技量を

発揮する部位が階段なのです。

 

造りこみのできる階段の現場は、

親から子に技能を伝承する良い機会になります。

 

 

しかし、その階段も、

すでに工場であらかじめ加工した部材を

組み上げるだけのシステムもできてきています。

 

 

一般的な階段であれば、

現場で組み上げるだけで完成します。

 

 

腕の立つ大工さんの出番は、

また失われつつあるのです。

 

 

本日はこれまでです

おうちのはなしからでした。

 

 

では、では。

 

「家づくりを通じて、

             ご家族が幸せになるお手伝いをする」

 

私の使命です。