家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。
外から内へ
そんな昭和の時代まで
変わっていなかったと思える家が、
この半世紀ほどの期間に
大きく変化した部位があります。
それが水周りです。
火を家の中に取り込むことよりも、
水を家の中に取り込むことの方が、
数段に難しく、
高度な技術を要していたということなのでしょう。
火と違って、
水は家の中に引き込む必要もあれば、
汚れて不要になった水を
衛生的に排出する必要もあります。
じつは家の水周りが、
外から内に取り込まれたのは
古いことではないのです。
トイレやお風呂、あるいは炊事場が、
家の中ではなく離れにあった時代を
経験している人や知っている人が、
まだまだ周囲に多くいると思います。
当然のことながら、家の間取りの中でも
水周りの歴史は
決して長く積み重ねられてもいません。
それもあってか、
いま住んでいる家に対する不満の多くが、
水周りに集中することにもなります。
逆に考えれば、
まだまだ工夫の余地があるのが、
水周りでもあるということです。
お風呂の国
水周りの文化を語るとき、
世界の中でも特に日本が特殊な生活文化を
持っているのが浴室です。
シャワーを中心とした浴室ではなく、
湯船に浸かる風習があります。
しかも、16世紀の戦国時代に日本を訪れた
宣教師の文献にも書かれているほど、
入浴回数が多いのです。
ヨーロッパから地球を半周してたどり着いた国が、
文明の進んだ自国よりも
清潔な生活をしていることに、
心から驚いていたのです。
お風呂に入ると、
一日の汚れを落として
清潔が保たれます。
そして湯船に浸かると、
大きく息を吐いて一日のストレスを解消し、
温まることで
免疫力を向上させて健康になります。
さらに温かい血流は脳にもめぐり、
お風呂は新しいしアイデアや発想を
生み出す場所にもなります。
そのうえ、
一度上がった体温が下がることで、
より良い睡眠へと導いてくれます。
加えてさまざまな湯の効能も
活用する入浴習慣は、
日本人の大発明といえます。
本来は日本でも共同浴場であった風習を、
今では一家に一つの浴室が実現されています。
この浴室が近年、
工場生産によるユニット化で、
さらに劇的に進化しました。
それによって水仕舞いの性能は大きく向上し、
水漏れの心配もほとんどなくなっています。
そのユニットバスでは、
下に潜り込んで
点検やメンテナンスを行うこともできます。
それは、ユニットを交換すれば、
いつでも浴室の機能や配置を
変更できるようになったということでもあります。
また、2階に浴室を設けることもでき、
設計の幅も広がりました。
欧米のように、
寝室の近くに設置することも簡単にできます。
さらに、シャワーヘッドの機能によって、
シャワーの種類も豊富にあり、
ジェットバスやマイクロバブル、
腰湯など、入浴ライフも変わります。
もちろん、水垢がたまりにくく、
水はけのよい床材や、
カビの生えにくい目地の少ない浴室壁もあります。
さすがに、
お風呂の国ならではのバリエーションになっています。
本日はこれまでです
おうちのはなしからでした。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。