家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。
家は第2の森
森の役割
逆に、地球上の森やサンゴ礁は、
CO₂固定化の大切な工場でもあり、
CO₂の貯蔵庫でもあります。
森林を守ることは、
省エネルギーを推進し再生可能エネルギーに
挑戦することと同じように、
地球環境に大きく貢献することでもあるのです。
現実にCOPパリ協定の議定書でも、
約3800万~2780万CO₂トンの
森林吸収量を確保することが
日本の目標となっています。
これは削減目標値の2.7%~2.0%の
削減量に相当します。
このためには、
年間45万haの間伐を実施し、
伐採木材製品(HWP)として
蓄積量を増加させる必要があります。
2016年には、
このHWP蓄積によるCO₂吸収量は
約292万CO₂トンとなっています。
HWPの中でも、
とりわけ長い時間の蓄積が期待できるのは、
住宅です。
家庭部門の削減量から、
概略で算出してみると全住宅の4分の1、
つまり、500万戸が貢献した場合に匹敵します。
新築住宅の高断熱化よりも貢献度は高そうです。
カーボンニュートラル
こうしたCO₂の固定化をする植物などの利用については、
カーボンニュートラルという考え方があります。
CO₂を固定化する量よりも少ない排出量で使用すれば、
地球環境に影響を及ぼさないと考えるものです。
再生可能エネルギーでも注目されている
バイオマス燃料が良い例です。
しかし、
穀物のように早く育つ植物であれば良いのですが、
数十年もかけて成長した森の樹木を
化石燃料代わりに燃やして
消費するわけにもいきません。
その意味では、
大切な森の資源ある木材を
使い住宅を建設することは、
地球環境に貢献することでもあるのです。
森の現状
世界の中でも豊富な森林を誇り、
人工林を育ててきた国の強みが日本にはあります。
20世紀の対戦で疲弊した山々に植林をして、
大きく育ちました。
1995年以降には、
日本の山林における木材貯蓄量は、
天然林よりも人工林の方が多くなりました。
ところが、
樹木の生長は比較的若い時ほど活発です。
60年を過ぎた森林は、
CO₂の固定化工場としての役割は
十分に果たしました。
そのうえで、
木材を得ることことを目的にして
植林された人工林は、
生態系も維持されていないと
指摘する人もいます。
地球環境が危ぶまれているこの時代に、
森を伐採することは
間違えているように感じてしまいますが、
逆に人工林のCO₂固定力を高めるためには、
間伐と木材活用の必要性が求められているのです。
本日はこれまでです
おうちのはなしからでした。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。