家づくりこぼれ話!

こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。

充実した“無料”サービスは

高コスト体質の証

「契約に至らなかったとしても、

敷地の調査は無料です」

「とりあえず、プランを書いてみましょう。

見積もりを出してみましょう。無料ですから」

と、本来ならお金が発生するはずの仕事を

タダでやってくれる住宅会社もたくさんあります。

でも、実際には、

敷地調査には3~5万円の費用がかかります。

そのうえ、

何度も打ち合わせをして

プランを検討する作業は、

住宅会社の設計人員の人件費を使うわけですから、

実際は数万円では収まりません。

住宅会社も慈善事業ではない以上、

発生した経費は何らかの形で

回収しなければなりません。

では、

どうやって回収しているのでしょう?

それは、

最終的に契約した人に

支払ってもらっているのです。

つまり、

住宅の購入代金に、

他の人が頼んだ無料敷地調査や

プラン作成のコストも上乗せされているのです。

住宅会社の営業担当者は

1組の契約を獲得するために少なくとも10組、

場合によっては20組以上の

見込み客との間でやり取りをしています。

つまり、

結局は契約をしない十数組分のサービスまでを

含んだ費用を負担しているのです。

無料プランなどのように

無料サービスの範囲が広がれば広がるほど、

実際契約した人の負担が

大きくなるということになります。

家づくり勉強会やセミナーで

「こんな会社と契約するのは、

自分からババを引くようなものですよ」

とお話しすると、ドキリとして

顔を見合わせるご夫婦が必ずいらっしゃいます。

「あの方たちは、今どこかで

無料プランを描いてもらっているんだな」

と、すぐにわかります。

無料サービスが住宅価格を押し上げる

本来、敷地調査やプラン作成の費用は、

その都度依頼主が支払うのが通例でした。

ところが、

契約をするきっかけをつくるために、

親切なふりをして

「うちはタダでやりますよ」

という会社が現れたため、

追随する会社がどんどん増えてしまったのです。

そのせいで、

日本の住宅価格は、諸外国と比べて

ずいぶん高くなってしまいました。

日本の住宅価格が高い原因は、

たくさんあります。

そもそも材料が高いこと。

材料の流通経路が、

複数の問屋を経るなど複雑なため、

積み重なった中間コストが

販売価格を押し上げているのです。

ただし、

最近はインターネットで

メーカーと直接取引することで

中間流通業者コストを削減して

材料を抑える工夫をしている

住宅会社も現れています。

住宅会社は「個人完結型」の方がおトク

現場の人手不足で人件費が高騰していることも、

住宅価格の上昇の一因です。

そのうえ、

気づきにくい点ですが、

他人のコストの負担もあるのです。

契約に至らなかったとしても、

途中までかかった経費は

本人が払うべきものです。

そこで最近は、

実費分を請求する住宅会社も出てきました。

無料プランの方がおトクだと思いがちですが、

明朗会計で実費負担の「個人完結型」のほうが、

あるべき姿ではないでしょうか。

何より、

他人の経費を払わなくていいのだから、

最終的な価格も安くなるはずです。

本日はこれまでです。

トクする家づくり損する家づくり からでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。