家づくりこぼれ話!
こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。
温度のムラは快適環境の敵
快適な環境とは、
体全体から無理なく放熱できる
空間だということが分かりました。
さらにもう一つ、
快適な温熱環境の条件として、
「温度のムラが小さい」ことが求められます。
温度のムラの許容範囲は?
実際の建築空間において、
空気や放射の温度は均一ではありません。
足元周りの温度が低かったり、
気流があったり、
床が冷たかったり…。
こうした「温度ムラ」があると、
体全体の熱バランスが
取れたとしても、
人間は不快に感じてしまうのです。
頭と足元の温度差が大きくなるほど
コールドドラフトなどで
気流のスピードが速くなるほど、
不快に感じられるのです。
床温度も冷たすぎず熱すぎず、
という快適な範囲があることも
自然なことです。
「熱い天井」「冷たい壁」は不快の元
放射温度のムラ、
つまり周辺物の温度の
アンバランスが大きくなると、
不快に感じる人が多くなります。
特に、
「熱い天井」があると急激に不快に
感じる人が多くなります。
熱くなった天井から放出される
大量の遠赤外線が頭をあぶる。
快適さの代名詞
「頭寒足熱」の真逆ですから、
不快なのは当然でしょう。
他に不快なものとしては、
「冷たい壁」があります。
壁の中でも、
熱的に弱くなりがちなのは
「窓」です。
冬場に
冷たいガラス面の近くにいると、
対峙する側の体の面が
冷たく感じられたり
強張ったりした経験は
ないでしょうか。
人体から放出される遠赤外線が
低温のガラス面に
どんどん吸収されてしまうため、
体の熱が急激に奪われてしまうのです。
究極の温熱環境は「不快」である
それでは、
断熱性が優れた家の
温熱環境はどうなるのでしょう。
実は建物の性能が良くなると、
暖房しても冷房しても
同じような温度分布になるのです。
人間は冬も夏も同じように
適度に熱を捨てないといけない
生き物なのですから、
考えてみれば当たり前です。
こうした
高断熱の家では
壁や窓の温度が適温なので、
放射による熱ロスが
適度に保たれています。
よって対流で
無理に補う必要がないため、
熱い空気も冷たい空気も
必要ないのです。
こうした高断熱住宅が
実現する温熱環境にいると、
「暖かい」も「涼しい」も
感じることがなくなります。
体も心もリラックスしたまま、
ずっと居続けたいと
感じる空間になるのです。
毎日いても飽きることのない、
さながら毎日食べている
おコメのようなものとも
いえるでしょうか。
家族がリラックスでき
体を健康に保て、
ずっと居続けることができる空間。
これが最上の温熱環境です。
暖冷房設備の力だけでは
実現することはできません。
ぜひ
断熱性能にこだわって、
最上の快適空間を手に入れましょう。
コールドドラフト現象
窓辺や壁で冷やされた空気が
対流により床へと流れ、
気流と温度ムラが発生して
不快感を生じる現象。
高断熱の家の壁や窓の温度は適温
外皮の断熱・気密性能の高い家では、
室温も周囲の表面温度も
人間に快適な温度で安定する。
本日はこれまでです。
あたらしい家づくりの教科書からでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。