家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
うだつが上がらない人
几帳面な人に続いて、
うだつが上がるというのも
住まいの文化から
出てきた言葉です。
うだつは
「卯建」とも書かれますが、
地域によっても
多少の違いがあります。
古くから
建てられている住まいでも、
農家の造りと
町屋の造りでは、
全く違うものです。
町家というのは、
どの郷にあっても、
ダウンタウンといわれる
下町の長屋建てです。
昔の宿場町と考えれば、
想像しやすいかもしれません。
今でいえば、
郊外型の住宅と
都市型の住宅という区分に
なるのでしょうか。
うだつのひとつは
この長屋形式の町家の住宅に
見られます。
個別の家を仕切っている
堺壁を屋根の上まで立ち上げて、
屋根を葺いたものです。
防火のために
作られてきたもの
といわれています。
堺壁の上のうだつは、
都市型の古民家の特徴でした。
ただ、
郊外型である農家の古民家にも、
うだつと呼ばれる
部位がありました。
それは、
小屋裏の束の一部です。
束とは、
短い柱だと考えれば
わかりやすいでしょう。
大きな横梁の上に、
ちょこんと立てた束の姿を、
草むらで警戒して
耳を立てながら
立ち上がっているウサギの姿に
たとえたのかもしれません。
郊外型にしても
都市型にしても、
いずれも棟木とまでは
いかないまでも、
うだつは
大切な部材のひとつです。
いわば、
うだつが上がらないとは、
棟上げの前の工程にすらも
達することができない状況を
指しています。
家を建てるようなことも
できない人といわれると、
いかにも厳しい表現ですが、
うだつが上がらないということの
大意となります。
昔の家は、
今よりもずっと時間をかけて
建てていました。
ひとつひとつの材も、
じっくり吟味しながら
建てていたと思われます。
棟木ではなく、
うだつに焦点を当てた
古人のニュアンスは、
より強い恥ずかしさを
あらわしていたのかもしれません。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。