家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
生活をデザインする
暮らしの歴史が宿る家
同じ空間でも、
家族の暮らし方によって
まったく違う家に見えるものです。
そして、
暮らしているその空間を眺めると
住む人の雰囲気や
センスの違いを感じます。
決して、
家が主人公であるはずもなく、
そこに暮らす人が主人公であり、
家のデザインを決めるのも、
その家での暮らし方であるはずです。
あらためて家のデザインとは何かを
考えてみましょう。
サステイナブルデザイン
アメリカでも流行があります。
近年になって評価が高いのは、
歴史を感じさせる
デザインです。
それは
サステイナブルデザインと
呼ばれています。
環境時代になって、
サステナビリティという言葉が、
よく聞かれるようになりました。
この言葉がアメリカでは、
デザインのコンセプトにも
使われています。
たとえばインテリアデザインに
古材を使い、
まるで遠い昔に建てられた
デザインのように見せます。
このような
古民家風の家に住むことが、
地球環境が問題になっている時代に
ふさわしいライフスタイルと
考えられているのでしょう。
技術が好きな
日本人の感覚からすると、
現実の環境に貢献するのではなく、
形だけ整えているように
感じてしまうかもしれません。
でも、
日本の茶の湯や数寄屋で
生み出されてきた「侘び寂び」
と似ているようにも思えます。
技術的なサステナビリティを
検証するよりも、
侘び寂びに魅力を感じることは、
いわば文化的な
サステナビリティです。
そして、
技を磨いた大工や職人の手による
住宅の価値の高さが
理解できるようになります。
日本文化の古典である
兼好法師が書いた『徒然草』にも、
第十段に同様なことが
記されています。
技巧を凝らして、
唐様や都会的な珍品や貴重品を
集めて飾っても、
見る目も苦しく、
いとわびしいというのです。
そして流行が過ぎれば、
燃え尽きてなくなる
と手厳しい書き様です。
そのように考えると、
合理化されているプレハブの住宅が、
現実には価格が高いとことに
大きな疑問が残ります。
そして、
おなじ『徒然草』第十段では、
次のように書かれています
「家居にこそことざまは推しはからるれ」
たとえ同じ家に暮らしていても、
住まい手によって
家のデザインは変わります。
家の姿を見れば、
その家にどのような住まい手が
住んでいるのか、
推し知ることが
できるということです。
家は竣工したときは不完成で、
住まい手が生活を重ねて
デザインすることで、
完成してゆくものです。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。