家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
住宅資産価値と街
ビバリーヒルズに
マンションは建たない。
住宅地としてあこがれることの多い
アメリカのビバリーヒルズ。
なかなか日本では、
同じような街並みを
見かけることはありません。
それはなぜなのでしょうか。
その理由を探るために、
サブタイトルの命題を考えてみましょう。
もし、ビバリーヒルズに…
もしビバリーヒルズに
マンションが建てば
どうなるでしょうか。
もちろん
おなじマルチファミリー用住宅である
アパートでも同じです。
本来はそれなりの資産があり
限られた人が住む街だったのに、
考え方の違う新しい居住者が
移り住んでくることになります。
街を歩く人たちの風景も変わり、
昔から住んでいた居住者の
コミュニティも崩れ始めるでしょう。
ビバリーヒルズに住むことは
高嶺の花で、
とても住めない
と考えていた人たちが、
住めるようになるのですから
当然のことです。
そればかりか、
じつは不動産の経済的な側面でも
変化が表れます。
同じ街の面積に対して、
人口が高まることで
収益性が上がります。
これまでは街並と住人という
文化的な価値で資産価値が
保たれて向上していた街が、
収益還元の面で
評価されるようになります。
アパートなどの賃貸住宅も、
住みたがる人が多ければ、
利回りが高くなって
競って建てられるようになります。
こうして閑静な住宅地は、
雑多な人が暮らす街へと変わり、
昔から住んでいる
戸建ての居住者にとっては
住みにくい街になります。
影響は
それだけでは止まりません。
収益還元で判断されると、
まるで近隣商業地のような
扱いになります。
このことにより
土地の評価が上がり、
路線価が上がることで
相続税も上がります。
中には相続税に滞る人が出てきて、
土地の割譲を考える人も出てきます。
あるいは
一括で処分しようとしても、
一般住宅では販売価格も
高くなるので、
マンションデベロッパーや
土地活用と称した
賃貸住宅会社が買うことになります。
あるいは、
ミニ開発の家が建って
販売されるようになると、
街の文化は
さらに崩れてゆきます。
欧米では住宅地の
明確な用途が定められていますが、
そのような
都市計画がない日本では、
こうして集合住宅によって
街が崩れてゆくのです。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。