家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

ダイニング

家族力を測る場所

ダイニングといえば食事をする場所。

ダイニングテーブルが

置けるだけのスペースがあれば

良いと考えている人もいるかと思います。

でも、

家の基本としての基本が、

寝ること食事をすることだと思えば、

とても大切な役割を

担っている場所であるはずです。

あなたならダイニングを、

どのように作りますか?

日本の食事の風景

日本の伝統的な食事の場は、

膳によるものです。

基本的にテーブルは用いず、

各個人に分けて目の前に膳を置き、

その中に食事が盛られます。

風習として食事中の会話も

禁じられていることを考えると、

食事も修行の一種であり、

その根底には禅があります。

一方、

多くの国では食文化としての

マナーはあっても、

食事そのものは

コミュニケーションを

大切にする時間と考えられています。

それは隣国の中国でも同様であり、

食卓はさまざまな話題を広げる

食台でもあります。

これらを考えると、

日本だけが特異な食文化を

持っているように思えてきます。

また、欧米の住宅では、

食卓のある空間を

ファミリールームとし、

暖炉のある空間をリビングとする

スタイルも一般的です。

そして、

このスタイルへの憧れとして、

現代の日本のリビングが

発生してきたと考えられます。

わざわざ

ファミリールームと呼ばなくても、

ダイニングは家族が食事をすることで

私たちも受け継ぐことができます。

しかし、

西欧人の本来のリビングの

暮らし方までは理解できないのが

現実のようです。

西洋のリビングには暖炉があり、

食文化とは離れた、

この暖炉のある暮らしが、

日本人の身についていないと

考えられるのです。

ところが日本には

善の食文化と同時に、

囲炉裏の食文化もあります。

日本人は

単に暖を取るだけではなく、

煙を家中に巡らし家を丈夫にし、

さらに自在鉤を発明することによって、

食事をする中心の場所として

位置づけたのです。

この囲炉裏の周りでは、

昔話をして会話を楽しみ、

食事をして、

家族が集っていました。

じつは、

もっともダイニングらしい

使い方をしているのが

日本の囲炉裏であると

考えることができます。

その食文化は引き継がれて、

上質な炭を活かすことで、

中世から火鉢や卓上コンロが

発明されました。

現代にカセット卓上コンロを

生み出したのも、

囲炉裏にあると考えても

矛盾はありません。

こうした食文化をベースとした

日本の食卓の風景が、

ダイニングの原点に

なっているように思えます。

手軽な卓上コンロがあるので、

今では囲炉裏の代わりに

ダイニングテーブルがあれば

充分です。

日本人の家族の生活の中では、

ダイニングテーブルのある場所が

もっとも大事で伝統的な空間に

なっているのです。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。