家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
エコハウスについて
建物の断熱や省エネが専門の
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の
前真之准教授が解説しています。(引用文を記述します)
Q, 補助金で家の省エネ性能は上がる?
A、
:国土交通省は
「断熱等級5・太陽光発電なし」
の長期優良住宅を
補助金やローン減税(控除)で優遇
:経済産業省が推進する
太陽光発電ありのZEHへの
補助金は魅力が薄まり、利用が停滞
「国の省エネ支援策である補助金や
住宅ローン減税(控除)の要件設計が、
かえって太陽光発電の普及を
鈍らせている」。
こう指摘する
東京大学大学院の前真之准教授が、
支援制度のゆがみや限界と、
その背景に迫る。
国交省と経産省の縄張り争い
省エネ住宅をめぐる
制度のひずみの主因は、
国交省と経産省の縄張り争いだ。
国交省は
「住生活基本計画」に基づき、
国家予算の「一般会計」を財源として、
性能全般を向上させた
「長期優良住宅」の普及を目的とする。
一方、
経産省は
「エネルギー基本計画」に基づき、
石油石炭税による
「エネルギー対策特別会計」を財源に、
太陽光発電を搭載した
「ZEH」の普及を推進している。
「計画」と「次元」と「目標」が
異なる両省の調整不足が
チグハグな制度や支援策の混乱に
つながっているのだ。
国交省の推進する
長期優良住宅や低炭素住宅では、
住宅の脱炭素化は到底おぼつかない。
ならばいっそ、
住宅の省エネは経産省、
それ以外は国交省の担当と
はっきり仕分けして、
等級5超の高断熱と
太陽光発電設備の搭載に
しっかり上乗せで
支援したほうがマシ、
と筆者は考える。
断熱等級6・太陽光発電設備搭載の
「ZEH+ハイグレード仕様」に加え、
総合的な性能を有する
長期優良住宅の要件も満たす住宅なら、
血税で支援する価値も
あるというものだ。
とはいえ、
国民の血税が減資で
予算ありきの補助金は、
恩恵が受けられる人が限られ、
不公平感が大きい。
住宅供給事業者の
手続きの負担も大きく、
新規事業者の利用は低調だ。
また、
新築・持ち家重視で、
改修や賃貸住宅への支援は
心もとない。
本連載で
繰り返し取り上げてきたように、
日本における住宅の
省エネ推進には
課題が山積している。
様々な障壁が重なって
「脱炭素が進まない症候群」
が印刻化しているのが現状であり、
小手先の対策で
解決することは不可能だ。
次回は最後のまとめとして、
ウソの脱炭素政策を超えて、
ホントの恩恵を
みんなに届ける方法を考えよう。
本日はこれまでです。
NIKKEI ARCHITECTUREからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。