家づくりこぼれ話!

こんにちは 
建物と土地とお金のプロ菅原です。

「おもてなし」の家


来客のための空間


家を新しくする時には、
誰でも家族の幸せを
願っているものです。

その家族も、
大きな社会の一員であり、

家族それぞれに、
他人とのつきあいがあります。

時には、
家族以外の人を


家に迎えることもあれば、

自然と人がよりついて
集まる家にもなります。

客間としての
住まいを考えてみました。

日本人のもてなし感


東京オリンピックでは、
日本人の
「お・も・て・な・し」の心が
世界中に知られました。

じつは
日本の伝統家屋の中にも、
それは明確に表されてきました。

「貴族ではなく一般庶民住宅に、
日常と特別な場合の接客空間を
用意した家構えは、
世界の住文化の中でも特徴的」

このように記したのは、
日本の民家研究の第一人者である
宮沢智士先生です。

『冠婚葬祭への備え』
の小文にあります。

迎賓館のような、
来客を迎えるために
建造されたものではなく、

農家や町屋などの庶民が
暮らす家にも人を迎えることが
浸透していたのです。

その代表格は、
和室にある床の間です。

欧米の暖炉と
比較されることもありますが、

扱い方は似ていても、
それを使うシーンを
想像すると全く別のものです。

床の間は日常の「ヶ」よりも、
客人や「ハレ」の用途に
つくられています。

じつは玄関も同様です。
一般的な古民家では、
家人は土間や広縁から
出入りしていました。

これらの部位とは別に分けて、
わざわざ玄関をつくり
客人用の出入口としていました。

それは門にも通じていて、
どれだけの賓客との
つきあいがあるかが、

その家の格を表すことにも
なっていました。

さらに数寄屋建築で
競うようにして建てられた茶室も、

考えてみれば
来客のための建築物です。

門があり、待合があり、
雪隠しを案内して
茶室に入るまで、

禅を通じた
接客スタイルの様式として
研ぎすまされました。

これが和室として
近代住宅まで引き継がれています。

そして、
庭を眺めて
もっとも良い場所につくられます。

本日はこれまでです。
おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。