家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
大きな生活
庭を5番目の部屋にする
「家庭を築く」というと、
家を建てること以上に
大きなことと感じます。
器としての家だけではなく、
たとえば、
家族の間の絆とか暮らしぶりも、
この言葉の中に含まれています。
家と庭を組み合わせてできる
「家庭」と呼ぶ日本語は、
深い意味がありそうです。
庭があってこその家。
それは戸建て住宅ならではの
生活の広がりがあるのです。
庭園
本人の庭園といえば、
龍安時の石庭や、
桂離宮の庭園が手本です。
日本人独特の目で
自然を見つめています。
単に大小の庭石が
並べられただけでも、
大自然や宇宙を感じさせてくれます。
それは石庭ではなく、
植栽の配置でも同様で、
一見不規則に並べられた
樹木のバランスの中にも、
同様な世界観が広がります。
そしてこの植栽には
葉表・葉裏という考え方の
極意があります。
樹木は人間の趣向に合わせて
葉を繁らすのではなく、
太陽の向きに合わせて
葉を広げます。
つまり葉の表は南面に向くので、
美しい葉表が見える庭園は、
建物の北側に設置されます。
眺めることは
庭の使い方のひとつです。
眺望
「眺める庭」は、
理想的には北側につくり
葉表を見せる。
しかもその先には、
山が見え借景となります。
この借景も、
やはり北側の山が
きれいに見えます。
眺める庭を、
たとえば箱庭のような
小さな空間でも
日本人はつくり上げました。
多くの要素が省かれた石庭で
宇宙を感じさせるように、
盆栽のテクニックを活かして、
小さな庭にも
広がりを感じさせることができます。
その象徴的な手法が
「生掛け」といわれる
一種の窓でも生かされます。
まるで一幅の掛け軸が
掛けてあるかのように、
小さく切り取られた
風景の窓をつくることによって、
庭園の一部を室内に取り込みます。
軒先や簾・障子越しに
風景を切り取り、
全体ではなく
選りすぐりのワンカットを
見せることで芸術にまで高めます。
室内から見ている人にとっては、
まさに生きている絵画です。
むしろ眺める庭は、
小さな余地にこそ
つくってみてはいかがでしょうか。
本日はこれまでです。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。